協議会メンバー紹介

株式会社アルファフォーラム

住所/電話番号
東京都千代田区神田美土代町11-8
TEL.03-6273-7236 FAX:03-6273-7237
代表者名
小林 靖尚(こばやし やすひさ)
設立年
2001年
構成人数
常勤5名、非常勤2名  合計社員:7名
事業・活動内容
木構造設計(一級建築士事務所)
木質バイオマスエネルギー利用、プレカット事業等コンサルティング
HPアドレス
http://www.a-forum.jp/

自己紹介

木造建築物の構造設計と木材関係事業コンサルティング会社です。今、木材利用拡大が期待される「非住宅木造建築分野」「木質バイオマスエネルギー利用分野」に注力しています。弊社のお客さまは、製材所、木材流通業者、プレカット事業者、一般意匠設計事務所、工務店・ビルダーです。木材利用の付加価値戦略支援というよりは、設計技術などでの本質価値向上を目指して活動しています。



一級建築士、二級建築士も在籍していますが、「会社を利用して個々人を磨きたい」という人で構成されています。現在、常勤は25歳〜51歳、平均年齢は39歳です。男女比は3対2です。国立大学(旧帝大)と私大の出身比は2対3、文系理系比は3対2です。社長と、社長直轄の木質バイオマスエネルギー事業推進班の計3名が、このプロジェクトを担当しています。



■小林靖尚(こばやしやすひさ)51歳/代表取締役社長

 早稲田大学理工学部応用化学科卒業

高等学院からなので、受験もせずに楽をして大学に進学しました。その後、こう見えても日興證券、三菱総合研究所と、堅い会社の社員を経験し、2001年に起業しました。

仕事では「咬まないほうが強い」の実践中です。「木」が好きなので、この仕事をしています。スキー、テニス、ピアノ、ヨット、バドミントンは適当にこなしますが、銀座や六本木のおつきあいは苦手です。このごろ、新幹線や高速道路から森林が見えると「燃料がいっぱいあるなぁ」と思ってしまいます。



■高橋功(たかはしいさお)40歳/木質バイオマスエネルギー事業担当

 東京大学理学部生物化学科卒業

高校山岳部、大学〜大学院までワンダーフォーゲル部。現在も社会人登山を主宰し、木々の癒しに助けられながら職務に励んでいます。PC・ITも大好きです。インドア、アウトドアを問わず、楽しいこと・楽しい仲間と、日本酒やビールをこよなく愛しています。



■高城玲奈(たきれいな)25歳/木質バイオマスエネルギー事業担当

 早稲田大学政治学研究科修了(ジャーナリズムコース)

大学院在学中、「森林資源はたくさんあるのに、木材自給率が低い」ことを不思議に思い、森林林業・木材産業界で働くことを決意しました。「森林林業を日本の基幹産業にする」を目標に、日々仕事をさせていただいております。

生粋の博多っ子です。好きなことは歌うこと、苦手なものはムシ全般。持ち芸は眉間でお金を挟むことです。
パッと見は女子ですが、居酒屋で着座した際に出てくるおしぼりで顔面の油をゴシゴシと落とすなど……。中身は「おっさん」です。よろしくお願いいたします。

プロジェクトに参加した理由

古くからの知人である土田さんをオーストリア木質バイオマス視察ツアー2013にお誘いした際に、マルツ電波土谷さんたちとご一緒させていただき、「福井で一緒に木質バイオマスやりましょうよ!」と誘っていただいたことがきっかけです。当時、木質バイオマス熱事業のビッグピクチャーは描いていましたので、福井での具体的な事業展開の話は“渡りに船“、迷いなく「Yes,Go!」でした。また、このPJは参加メンバーがドリームチームであることが、最大の魅力です。ゆるがない「志(こころざし)」に共感し、激しすぎるONとOFFの切り替え、その心意気に賛同したことを覚えています。



このプロジェクトは川上(森林経営、原木造材)から川下(ボイラ導入、運転)まで、幅広い業態が一丸となる必要があります。経営スパンも利益の取り方も異なる業態の事業者が一つになれる「におい」を感じます。



課題解決型の革新的プロジェクトである点にも賛同しました。木材関連業界は、これまでの考え方や行動の延長で課題を解決してきた長い歴史があります。しかし、それを打ち破ろうとする議論ができることも大変うれしく思っています。



これまで見向きもされなかった雑木林(広葉樹林)の価値創造、これまで日本にほとんど入ってこなかった燃焼高度制御ボイラの輸入と設置、これまでボイラ導入コストなどを負担させていた熱需要家の導入初期コストゼロ提案など。熱供給事業として責任を明確化したビジネスモデルにもとても可能性を感じます。



弊社は事業推進事務局です。合わせて、特に川上分野(森林経営~伐採~乾燥~チップ化、休耕地での燃料用樹木栽培など)を担当しています。今後、当該案件を一定の事業ルールに整理した事業マニュアルを作成し、フランチャイズ展開の基礎となるノウハウをためる役割を担っていきたいです。

木質バイオマスエネルギーについて

小林の個人意見です。電力固定金額買取制度(FIT)はエネルギー問題を凝縮したような仕組みであり、苦肉の策だと思っています。



まず、「制度設計上20年間で設備償却および一定のIRRを設定し、それを満たすように補助金を投入する」という考え方が嫌いです。新しいエネルギー事業は導入期こそ補助金は必要と考えますが、20年もの間、ずっと補助金を投入し続ける仕組みは、私は好きにはなれません。ただし、太陽光発電については、パネルの劣化があるので20年を前提として普及させることはアリだと思いますし、事業性も高いので一定の普及には賛成しています。



木質バイオマス発電事業については、設備メンテナンスを適正に行えば20年で効率が悪くなるものではありません。逆に20年間の燃料調達については、調達確保が見えないまま事業に突入することなど課題は多いです。木質バイオマスで5000キロワットの発電を維持するためには、毎月5000トンの燃料チップ(40%wb)が必要とされます。年間で6万トン、丸太では10万トンレベルが消費されることになります。こうした発電所計画が日本全国にたくさんあるわけで、「そんなに誰が伐採するの?」という状況です。



もちろん新規伐採のみを対象にしているわけではありません。しかし3.5人の林業(伐採)作業班で、一人当たり1日15平方メートルを1年間で200日続けても、1万トンほどしか調達できないわけですから、どれだけ林業作業者を増やさなければならないかが分からないほど。非現実的です。



再生可能エネルギーを使おうとする考えは好きです。ただし、「国や行政が考えたことだからついていけばいい」「とりあえず始めてみよう」「日本には森林資産はたくさんある」「未利用材を使えば、30円/キロワットアワーだ」「これはおいしいかも」という決断は、エネルギー問題においては軽すぎます。このような仕組みや施策ができてしまったことに、どれだけ問題が凝縮されているのでしょう?あまり具体的に述べるとカドもたつので、行間は読んでいただきたいと思います。



木質バイオマスエネルギーは、日本の、日本人の考え方を変える可能性があります。木質バイオマスエネルギー利用は地域に根ざした形でしか継続できないと思っています。輸送コストの問題、輸送時に発生する二酸化炭素の問題を解決するには、30~50キロメートル圏内の地域ユニットが最も適しています。地域がエネルギー利用において自律し自立していくことが可能です。これが日本の中央(東京)集中意識を緩和させ、地方の特色を強調させ、ひいては個々人の考え方を中長期的視点に導くのではないか。こんなことを期待しています。



地域社会において、公的運営や善意無償活動はすばらしいことだと思います。一方で、今後の経済環境を鑑みたとき、持続可能であるためには「儲かるにおいがすること」「儲かることを確信できること」がたいへん重要です。結果として儲かる(一定利益があがる)ために、アプリケーションたる地域リソースを徹底的に活用していきます。そこには、地域ネットワークを生かして力を合わせようとする力が働きます。結果として儲かり続ける活動こそが、地域の元気につながると思っています。



 このプロジェクトの熱供給事業は、株式会社で運営する予定です。すなわち、資本主義の中にあって安定と成長、利益を追求するのです。だからこそ人を巻き込め、地域が元気になると考えます。

プロジェクトへの思い

このプロジェクトの魅力は、圧倒的なエネルギー利用の合理性を追求しているところにあると思います。日本のエネルギー問題を解決する可能性もあると思っています。また、当プロジェクトは人も育てます。人材は他の地域でも活動または影響を及ぼします。目先の利益にとらわれず、全体を俯瞰して考える人が増える可能性にも期待しています。



オーストリア並みに設備導入コストを下げることが、今後のテーマでしょう。川上から川下まで、関係する業態全てが適正な利益を確保できる活動バランスを見出すこと。メンバーそれぞれが、事業活動の結果を決して他責にせず、やりきること。



地域の声に気を配りながら、量、品質もとに安定した木質燃料供給の仕組みづくりを行いたいです。あわら三国地域だけの話ではなく、日本全国どこでも通用する、本質的な価値のあるビジネスモデルをつくっていきたいです。



メンバーの皆さま、価値ある実業を軌道に乗せ、それを他地域へ展開するには多くの課題も出てくると思います。
「事業を継続していこう」というマインドが最も重要です。まだまだ始まったばかりです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



皆さん、想像してください。再生可能で二酸化炭素を増やさないエネルギーを利用した、暖かい、涼しい、心癒す湯、ぬくもりのある木肌に囲まれた空間を。少しホッとしませんか?さあ、一緒にやりましょう。

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