一般社団法人 伊自良の里振興協会
みやま木づかいプロジェクト
自伐型林業家の育成と木の駅プロジェクトの仕組みづくりを通じて、
美山地区の森林資源の有効活用と森林との共生を推進する“木づかい”プロジェクト
企画名 | みやま木づかいプロジェクト |
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開催地 | 伊自良館・伊自良温泉、美山地区(福井市) |
開催時期 | 平成27年12月〜平成28年11月 |
主催 | 一般社団法人伊自良の里振興協会 |
連絡担当者氏名 | 伊藤弘晃 |
連絡担当者TEL | 0776-21-2216 |
連絡担当者MAIL | itochan@kyougaku.com |
団体URL | http://www.mitene.or.jp/~ijira/ |
- 団体プロフィール
- メンバー数:約20名
地域の特性を生かしたまちづくり、地域の活性化、住民福祉の向上を目的とし、平成19年に任意団体として発足、平成25年に一般社団法人化。福井美山地区の地域住民等で構成。小水力発電を中心に、自然エネルギーの活用・普及を進めてきている。また、福井市より指定管理を受けている伊自良温泉の管理・運営、および伊自良温泉を中心としたイベントの開催等による上味見地区の地域活性化を行っている。 - 企画趣旨・概要
- 現在、福井市上味見地区を中心とした美山地区での100年を先を見据えた森づくり構想をつくっており、伊自良温泉における薪ボイラーの導入を想定して、木質バイオマスの利活用方法、必要な薪材の収集システムのロードマップをつくっている。今回のプロジェクトでは、これらを実現させていくために、「自伐型林業家※1」の育成、「木の駅プロジェクト※2」の仕組みづくりを行い、森林との共生をはかる、山村ライフスタイルを構築していく。
※1 自伐型林業家:個人が森林整備、木材搬出を行う小規模林業
※2 自分達で伐採した材を自分達で貯木場まで運搬する、間伐材を個人や仲間で収集する仕組み - プログラム内容
- 自伐林業家養成プロジェクト
自伐林業を担える人材を育てる研修会の実施、2日間×3回
第1回研修 安全管理講習、チェンソー実習
第2回研修 伐倒、搬出 実習
第3回研修 作業道整備 実習(2日間)
みやま木の駅プロジェクト
木の駅プロジェクトを進めていくための環境整備、試行実施、効果検証を行う
環境整備(貯木場、薪割り作業場、薪ストックヤードの整備)
試行実施(10日間程度の限定木の駅プロジェクトの実施、買い取った木材は薪などに加工)
中間報告 平成27年12月〜平成28年2月
本プロジェクトを進めるための、地域住民の意識作りをメインに取り組みました。
具体的には、地域住民の木質バイオマスの利活用への理解促進、また、森林づくりへの関心を高めるため、地域住民を対象にしたワークショップ、薪ボイラーを中心とした木質バイオマスの先進地への視察、および、フォーラムを開催しました。
ワークショップにおいては、薪ボイラーに必要な薪量とそれをどのように集めてくるかの協議を行いました。また、先進地視察においては、実際に、薪ボイラーを導入され、薪の収集システムを作られている先進地への視察を行い、どのように運用されているのかを知ることができました。更に、木質バイオマスや森林づくりで地域づくりを行う岡山県西粟倉村、北海道下川町、山梨県道志村の取り組みについて学ぶフォーラムを行ない、地域住民の木質バイオマスの利活用に対する意識の醸成を図ることができました。 今後、伊自良温泉への薪ボイラー導入にもめどが立ってきた中、実際に間伐材の収集、薪づくりを行い、薪の供給をしていきます。更には、安全に間伐を行うための講習を行うことで、より多くの人に間伐を行ってもらうことで、地域住民が主体となりながら健康な森林を取り戻していく取り組みを進めていく予定です。
今後の予定
【木の駅プロジェクト】
2016年6月~ 貯木場、また作業場(薪づくり)、薪のストック場となる場所の整備を開始。
また、材の受入の仕組も構築する。
2016年8月11日 間伐材、C材の受入を行う→同時並行で、収集材の玉切り、薪割り、
ストックを当協会の理事、および地域住民、ボランティアなどの協力を得て行う。
2016年12月ごろ 伊自良温泉の薪ボイラー稼働と共に、薪の供給を行っていく。
【自伐林家養成プロジェクト】
~2016年5月20日 スケジュール決定、広報開始
2016年5月21日 ~ 広報活動開始
※美山地区内新聞折り込み予定
2016年5月31日(火)申込〆切
2016年6月18日(土)第1回 講習会 開催(安全管理について、チェンソー講習会)
2016年7月下旬(土) 第2回 講習会 開催(間伐選木、除伐作業について)
2016年8月下旬(日) 第3回 講習会 開催(伐採について)
2016年9月上旬(土) 第4回 講習会 開催(葉がらし、枝もぎ、搬出について)
2016年10月中旬(日)第5回 講習会 開催(造林について)
※第2回~第5回までは、講師(八杉氏)と第1回参加者との間の調整にて、詳細を決定する。
最終報告/総括
本プロジェクトでは‘自伐林家養成講座’と‘あじみ木の駅の整備’を行いました。 自伐林家養成講座では、5回の講座を通じて美山地区在住の自伐林家を講師に、安全な間伐作業の方法について学ぶことができました。参加者は地域住民が多かったのですが、都市部より移住をされた方や県外の方などいろいろな方が参加されました。林業や間伐について多少の知識や経験がある地域住民にとっては、安全に間伐を行うための作業の手順や道具のことについての再確認の場に、それ以外の人にとっては、森林や林業にふれ、自分で林業を行っていくための第一歩の場となりました。 あじみ木の駅では、地域住民と地域外の若者とが連携をして、薪小屋の作製や薪材の加工を行うことができ、森林資源の活用を進めていくため、いろいろな人が関わっていく関係を構築することができました。
このプロジェクトを行うことで、地域住民の森林資源や木質バイオマスの利活用についての関心を高め、今まで管理が十分でなかった自分たちの森林を再度整備していこうとする意識を作っていくことができました。そうすることで、この活動がが継続的に行われ、薪ボイラーを主とした木質バイオマスの利活用の推進やその薪材を地域内で自給してくための意欲や体制の構築へとつなげることができました。